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STテレメディア・グローバル・データセンターズとファーマス・テクノロジーズ、持続可能なAIファクトリのグローバルネットワーク構築に向けてパートナーシップを締結

Jun 22, 2023
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STT GDC
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提携事業により、AIおよびビジュアルコンピューティング時代に向けた、費用対効果が高く、大規模で持続可能なGPUおよびAIクラウドサービスの提供を目指す。

 

シンガポール、2023年6月22日 – シンガポールに拠点を置く大手データセンタープロバイダーであるSTテレメディア・グローバル・データセンターズ(STT GDC)はこのたび、拡張型液浸冷却コンピューティングプラットフォームの大手、ファーマス・テクノロジーズ(ファーマス)とのグローバルベンチャーへの大型出資を発表しました。

 

このベンチャー事業はシンガポールを拠点とし、SMC(サステナブル・メタル・クラウド)の名称で、ディープラーニングAIとビジュアルコンピューティングのワークロードに焦点を当てたGPUセントリックIaaSの提供を開始します。SMCは、エネルギー効率に優れたコンピューティングを実現するため、NVIDIAのGPUや高速ネットワーキングなど、世界最先端のワークロードアクセラレータを搭載した高性能AIクラスタへのベアメタルサービスアクセスを提供します。

 

SMCは、STT GDCの世界各地の拠点でホスティングされる、ファーマス独自の拡張型液浸冷却プラットフォーム「HyperCube」を活用し、持続可能性、拡張性、高性能、費用対効果をすべて兼ね備えた持続可能なAIファクトリを提供します[1]

 

ファーマスはHyperCube内で、スーパーマイクロなどのOEM先から提供された高性能サーバー群を液浸冷却環境で運用します。同社は、SMCが顧客ごとに直接提供・保証する業界標準のアップタイムSLAにより、世界トップクラスのAIツールとハードウェアに高い可用性でアクセスを可能にします。

 

ファーマスとSTT GDCは、2023年にシンガポール、インド、オーストラリアでSMCを立ち上げる予定であり、シンガポールリージョンのAZ(アベイラビリティゾーン)(SIN01)は2023年下半期に稼働開始を見込んでいます。

 

ファーマスの液浸冷却コンピューティングプラットフォームとSTT GDCの高効率データセンターインフラの組み合わせにより、AIワークロードのPUE[2]とCO2排出量の低減、ワット当たりペタフロップ[3]の向上が実現します。

 

「STT GDCをパートナーとして迎えることができ、嬉しく思っています。世界初となるこの事業は、AIの飛躍的な成長を牽引するNVIDIAのディープラーニングとビジュアルコンピューティングアーキテクチャーに基づき、ファーマスの世界トップクラスの拡張型液浸冷却コンピューティングプラットフォームとSTT GDCの世界規模のフットプリントを結びつけるものです。このサービスを支えるのは、STT GDCの世界的に評価され、受賞歴を誇るデータセンターです」とファーマス・テクノロジーズの会長であるテッド・プリティ氏は述べています。「ファーマスの創業者たちが抱いたビジョンは、従来のデータセンターモデルの殻を破る長期的なソリューションに投資することでした。彼らの構想では、データセンターはコンピューティングプラットフォーム全体、つまり『持続可能なAIファクトリ』であり、このコンピューティングプラットフォームは持続可能性や運用、資本コスト効率の点でクラス最高のものでなければなりません。このベンチャー事業のビジョンは、世界最大級のデータセンターインフラ・グループであるSTT GDCの強みと、当社のHyperCubeプラットフォームの強みを組み合わせ、アジアや 欧州でかつてない規模でAIとビジュアルコンピューティングを提供するという、極めてユニークな提案を行うことです」。

 

「予測されるエネルギー消費量の複合的な増加は、データセンター部門の存続を脅かすものです。データセンター運営会社とその顧客は、AI GPUプラットフォームを持続可能な方法でホストしていくためには、従来の空冷コロケーション以外にも新しい冷却ソリューションを受け入れ、サポートし、提供するサービス拡大に向けて備えなければなりません。データセンターが未来のAIファクトリへと進化することで、すべてのインフラ事業者の施設の設計と運用に関する現在の考え方が根本的に変わるでしょう。STT GDCの先見性と長期的なビジョンは、ファーマスの高度なソリューションにとって理想的なグローバルパートナーでした」と、プリティ氏は述べています。

 

「データセンターの未来は、優れたパフォーマンスと持続可能性の高いサービスの両方を、大きな規模で提供できるかどうかにかかっています。シンガポールで創業して約10年、現在では事業地域は10まで拡大しました。当社の中核となるコロケーションサービスを強化し、最新のGPU搭載ベアメタルサービスを通じ、AI革命に欠かせない次世代の高性能コンピューティングへのアクセスを提供できることを大いに喜ばしく思います。これらの高性能サービスは、今後、企業や政府機関、社会にとって不可欠な膨大なAIのユースケースを支えるために必要となる、基幹インフラの鍵となる要素です」とSTテレメディア・グローバル・データセンターズの社長兼グループ最高経営責任者であるブルーノ・ロペス氏は述べています。

 

さらに同氏は、「STT GDCはファーマスとの提携を通じ、持続可能で基盤となるコンピューティングインフラを提供することに全力で取り組んでいます。シンガポールは、AIと持続可能性の分野で世界をリードしていることから、当社の初の旗艦施設の拠点として選定しました。当社の新たなベアメタルサービスにより、お客様は最先端の液浸技術を備えたファーマスの組み込みAIコンピューティングプラットフォームを通じて、コスト効率の高い大規模GPUコンピューティングをいち早く利用できるようになります。データセンターはコンピューティングの重要な構成要素であり、ファーマスの技術とコンピューティングプラットフォームへの投資により、当社の資産は持続可能なAIファクトリへと生まれ変わり、お客様は負荷の高いワークロードを効率的に処理できるようになります」と続けました。

 

シンガポールでの初の導入に続き、2023年にはインド市場への進出が予定されています。2024年以降、サステナブル・メタル・クラウドのAZ(アベイラビリティゾーン)は、STT GDCのポートフォリオ全体に拡大されます。

 

[1] HyperCubeプラットフォームでは、PFAs(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)は一切使用していません。

 

[2] PUEとは、電力使用効率(Power usage effectiveness)を表します。これはデータセンター施設のエネルギー効率の測定に使用される指標です。PUEは、データセンター(IT機器とこれを支えるインフラを含む)で消費される総エネルギー量を、IT機器のみの消費エネルギー量で除して算出します。PUE値が低いほど、そのデータセンターのエネルギー効率は高いとみなされます。

 

[3] ペタフロップとは、1秒間に1千兆回の浮動小数点演算を処理する計算速度の単位で、一般的にはスーパーコンピューターや高性能計算システムの処理能力を測定するために使用されます。

 

ファーマス・テクノロジーズについて

ファーマス・テクノロジーズは、オーストラリアの若い起業家チームが、国内の大手投資ファンドの支援を受けて設立した会社です。同社の研究施設はオーストラリアに設立され、大規模な液浸冷却コンピューティングプラットフォームの開発と商業化においては、再生可能エネルギーを利用できる環境が役立ちました。

 

ファーマスはこの施設で、複数のモジュール化した1メガワットのHyperCubeからなる拡張性の高いシステムを開発しました。これは現在、STT GDCのデータセンター内にクラウドAZとして、あるいはワークロードが必要なあらゆる場所に高性能AIを配置できるエッジロケーションとして配備されています。

 

HyperCubeテクノロジーは単体でPUE1.05以下の範囲内で動作し、コンピューティングでは、その高度な冷却機能によりさらに最大30%の効率化を実現しています。施設効率とコンピューティング効率の両方を測定する新たなデータセンター指標であるTUE(総利用効率)によると、HyperCubeは世界で最も効率的なコンピューティングプラットフォームの一つであり、シンガポールでのTUEは1.15未満となる見込みです。

詳細はウェブサイトをご覧ください: https://firmus.co/ またはhttps://smc.co/

 

STテレメディア・グローバル・データセンターズについて

急成長を遂げる有数のデータセンタープロバイダーであるSTテレメディア・グローバル・データセンターズ(STT GDC)は、世界がつながるためのデジタルエコシステムの要となるグローバルプラットフォームを提供しています。持続可能なデジタル化の未来を牽引するSTT GDCは、シンガポール、英国、ドイツ、インド、タイ、韓国、インドネシア、日本、フィリピンで事業を展開しており、あらゆる地域において、企業の成長のための優れた基盤を提供しています。詳細はウェブサイトをご覧ください: https://www.sttelemediagdc.com/

 

メディアからのお問い合わせは下記にご連絡ください

ファーマス・テクノロジーズ

media@firmus.co

 

STテレメディア・グローバル・データセンターズ
チョウ・イー/クリスティーナ・コー
電話: +65 9784 6406
Eメール: yi.chow@sttelemediagdc.com / christina.koh@sttelemediagdc.com

 

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